小さい頃みんななりたかった「職業」特集!

電車運転士


男の子の将来の夢として、しばしば上位にランクインするのが、電車の運転士さん。しかし、憧れの職業とはいえ、電車運転士はたくさんの人の命をあずかる仕事です。常に乗客の安全の確保に心をくだく重圧は非常に大きく、責任感が要求されます。電車を運転し、人々や物資を安全・確実に目的地まで運ぶ……。この職業の重要性はいうまでもありません。

電車運転士の仕事は、まず運転前に助役から乗務点呼を受け、取り外し式のハンドルと運転予定表を手にすることからはじまります。ホームで引きつぎをすませ、時計を正確に合わせたあと、「指差確認喚呼」。車両のエンジン・モーター・ブレーキなどを、必ず指と声を使って、異常がないか点検します。出発の合図がでたら発車です。

秒刻みの運転時間を要求されるのが、日本の鉄道。信号・踏切・線路の状態に気を配りつつ、予定通り駅に到着するように運転しなくてはいけません。車両のクセ、乗客の混み具合や積載量、天候などに配慮するのはもちろんのこと、病人などのトラブルには臨機応変に対応し、不幸にして事故が発生した場合には、車掌とともに乗客の救出や誘導をおこなって、被害を最小限にくい止めます。運転への集中力をきらさないため、一人の運転士が連続して乗務できる時間は、2時間から2時間半。その時間を終えると次の運転士と交代し、一日の勤務が終わったら、車両を車庫にいれて、助役に運転状況の報告をします。

電車運転士の収入は、初任給で16万〜19万円、ベテランで40万円くらいになります。深夜勤務・早朝勤務のほか宿泊勤務があるため、基本給に超過労働手当がつくケースが多いようです。電車運転士になるには、運転する動力車種におうじた運転免許「動力車操縦者運転免許」が必要。一般的には、鉄道会社に就職し、駅員や車掌を経験したあと、社内で適性検査を受けて、運転士候補生となります。国土交通省が指定した養成所で専門の教育を受けるか、動力車操縦者運転免許試験を受けて合格すると、免許がもらえます。

昨今の鉄道業界は、大都市圏以外は先細りの傾向にあり、合理化を理由に人員削減がおこなわれつつあります。また、大都市の移動は効率性が最優先とされることも。2005年の春に発生した大脱線事故の原因究明は、いまなお鉄道業界に投げかけられた重い課題です。鉄道は私たちの生活にかかせない交通手段。自動停止装置や自動制御装置などの安全装置が開発されても、最後の頼みはやはり人間の技術と判断力です。人命・安全を第一に考えることが、電車運転士として絶対に必要な条件であるといえるでしょう。



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