小さい頃みんななりたかった「職業」特集!

水先人


水先人(みずさきにん)は船の水先案内人のことで、海のパイロットとも呼ばれます。日本はまわりを海にかこまれており、せまい海峡や潮の流れが複雑な港、海の浅いところが多く、それぞれに特徴があります。そこをたくさんの船が出入りしますから、その水域の状況をよく知っている人を乗せて、安全にかつ効率的に船が通れるように、船長の補佐として水先人が必要となってくるのです。

日本には水先人が案内する水先区が39ヶ所あります。そのうち11ヶ所は強制水先区と呼ばれ、ある大きさ以上の船にたいして水先人の乗船が義務づけられています。要請があった船に沖合で乗りこみますが、外国船の場合は、水先人は船長に水域の情報が書かれた「水先情報カード」を手わたし、また船長は水先人に船舶の情報が書かれた「パイロットカード」を手わたして、情報交換をはかります。船長にかわって速度や針路、タグボートの指示を出したりして、目的の場所まで安全に船を誘導するのが仕事なのです。

水先人になるには国家資格が必要で、免許は5年ごとに更新しなくてはいけません。現行制度の受験資格は、航行区域が沿海区域以上で3000トン以上の船の船長として3年以上の実務経験があることで、1次試験合格後、就業する水先区での実習を数ヶ月おこない、その水先区に関する2次試験に合格すると「水先人免許」が取得できます。平成19年4月からは新しい制度になって、今までのように船長経験がなくても受験できるようになります。1級〜3級水先人の資格に分かれ、受験資格は等級におうじた経験がある人、もしくは指定の水先人養成機関で必要な科目を履修した人となる予定。実務経験のない3級海技士の受け入れは平成20年度以降となる見込みです。

水先人の年収は2200万円以上といわれています。大型船の船長が退職後になることが多いせいもあって、報酬や待遇が高すぎるとの批判もありますが、実際の仕事はキツいようです。外国船相手の仕事が多いので、勤務時間が深夜だったり日をまたいだりとバラバラ。沖合に停泊中の船への乗下船は、絶壁のような船腹を縄ばしごでのぼったりする命がけの作業。5年ごとに免許更新があるため、海上法や気象学などを勉強しつづけなくてはいけません。厳しい資格制限のせいもあって後継者不足がさけばれていましたが、新水先人制度が順調にゆけば、この仕事の将来も明るいもの。船と港の安全がよりいっそう確かになることを期待したいものです。



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